アメリカ移民の一時停止とDVプログラムの現状2

アメリカ移民の一時停止とDVプログラムの現状2

4月22日のブログでは「アメリカ移民一時停止とグリーンカードの現状」としていましたが、今回はDVプログラムのカテゴリに照準を絞って、その影響についてまとめてみました。本来ならば6月の面接からCURRENTになって、当選者の方も大喜びで手続きを進めることになるのですが、今回ばかりはその成り行きにも不透明さが見え隠れしています。

4月22日に署名された大統領令による移民の一時停止とは

4月22日に署名された、トランプの大統領令では最低でも60日間(6月21日まで)、移民を停止するということです。

この大統領令が出される前の3月18日からすでに移民局やアメリカ大使館などで、移民手続きや面接が停止されていたので、今回の大統領令もトランプの選挙戦略の一環と捉える動きも有り、コロナウイルス対策を口実にした措置の恒久化を懸念する声や訴訟の動きも出始めています。
以前も移民に対するヘルスケアの押しつけで、大統領令が署名から4日後に凍結されるということもありましたので、日々最新情報をチェックしなければなりません。

米国内でビザの切り替え手続きはできる

今回の移民停止の措置でも、対象外となっているのが、すでに米国内で手続きを進めている方で、就労などで非移民ビザを取得していて、そこからビザステイタスを切り替え手続き中(Adjustment of Status)の方には影響はありません。

移民停止の影響を受けないと公式見解で明記されているのは下記の該当者です。

  • 合法的永住者(グリーンカード所持者)
  • 医師や看護師など医療従事者として移民ビザでの入国をする外国人
  • EB-5移民投資家プログラムの申請をする外国人
  • アメリカ人の配偶者である外国人
  • 21才未満でアメリカ人の子供である外国人
  • 米軍関係者とその配偶者と子供
  • 特別移民ビザの申請者
  • その他アメリカが有益と見なす外国人

注意すべきは、この見解の中に同じAdjustment of Statusでも学生ビザなどが含まれていないと言う点です。

4月25日ビザ広報更新。DVカテゴリは全地域でCURRENTとなりました

移民停止の大統領から3日後の日本時間で4月25日にビザ広報が更新されました。DVカテゴリでは6月は全地域でCURRENTとなりました。アジア地域でも通常であれば、18,450番以上のケースナンバーであっても、手続きの早い順に、発給枠が残っている限り、DVカテゴリの移民ビザが発給されます。
しかし現状では移民局、アメリカ大使館の業務も停止されており、事実上今後2ヶ月間は移民ビザ発給は停止されるため、移民ビザの発給と、グリーンカードの発給数も限定的になると見て間違いはありません。

アメリカ大使館での面接は設定されるのか

すでに4月に予定されていた面接も3月の段階でキャンセルとなっています。
現状で移民局もアメリカ大使館も業務停止中なので、5月も面接はないということになります。それでは6月の面接はどうか?
通常の面接手続きでは、面接予定日の45日ほどまえに、ESCのステータスが更新され、面接日程が決まるのですが、現状でも更新されていないので、6月の面接もないということになります。(このブログの公開日以降に変更があればTwitterやFacebookからもお知らせします)

DVプログラムの基本。面接が再開されても8月と9月の二回

大前提としてDV-2020の当選者手続きは9月30日で終了します。それ以降はDV-2020移民ビザは発行されません。
これに現状の進み方を勘案すると、ケースナンバーはCURRENTになったものの、現在でもUSCISの業務が停止しているわけですから、面接日程なども通知されておらず、それが6月から業務が再開されたとしても、最短で面接が行われるのは8月からと考えてよさそうです。事実上DV-2020の面接は再開されたとしても8月と9月の二回となりそうです。

アメリカ移民局(USCIS)の現状
3月18日から対面式サービスを停止中。閉鎖が延期されない限り、何もなければ6月4日に業務再開予定です。

アメリカ大使館
アメリカ移民局(USCIS)と同時に3月18日の発表で、「非移民ビザ及び移民ビザ」の「面接を一時的に停止しています」明確な再開時期は示されておらず、現状でも再開されていません。

移民の一時停止とは
4月22日に署名された、トランプ大統領の大統領令では最低でも60日間(6月21日まで)、最低でもこの期間は移民を停止するということです。
場合によっては更なる延期もあるとしており、批判も浴びています。