DV-2022グリーンカード取得手続き in グアム

DV-2022グリーンカード取得手続き in グアム

DV-2022も1月から次々に面接が設定され、すでに移民ビザを取得できた方は準備を整えてアメリカ入国し、グリーンカードのアクティベートを行っています。

そんな中、6月18日にグアムでアクティベートされたKさんから、早速詳細なレポートをいただきました。

グアムは日本からも近くて、渡航費用も節約できるということもあり、アクティベートでの入国地としては以前から人気がありますが、COVID-19の影響下でも隔離措置や空港での対応などが優秀で、おまけに準備されている隔離施設がビーチを一望できるリゾートホテルということもあってか、この2年半ほどもグアムを選択される方が多く、たくさんのレポートをいただいてきました。

今回のKさんは1泊2日でアクティベート手続きを行われたそうです。空港での入国手続もあっさりと終え、まだ活気を取り戻していない街並みを肌で感じたKさん。いまだ日本の入国規制が厳しい中COVID-19の陰性証明を現地で取得せずに帰国。Kさん本人が「やめておいたほうがいい!」と言い切る悪戦苦闘の顛末は?!

出発時の空港と行きの便について

今回は成田空港を使用しました。ターミナル全体は人が少なく閑散としていました(タイ航空のカウンターだけ、ちょうどバンコク行きの便があったためか、かなりの長蛇の列でした)。朝9-10時台のせいもあったと思いますが、営業している店舗も少なめ。

ワクチン接種証明は、航空機のチェックイン時に提示必須(提示しないと搭乗券を出してもらえない)。チェックインカウンターでは、滞在するホテル名も口頭で聞かれました。

11時発のユナイテッド航空を使用。座席はほぼ満席(B737なので割と小さい機体)。機内はたぶん米国人が多かったように思いますが、観光目的と思われる日本人の方もたくさん見かけました

グアムでのアクティベーションの流れ

入国審査のエリアで人の流れをさばいているスタッフにどちらに並べばよいか尋ねたところ、米国市民/グリーンカードホルダーのほうに並ぶようにとのこと。ただ、トランジットでサイパンへ向かわれるらしき日本人の方々も後から私と同じレーンに案内されていたため、各列の混雑状況によって案内が変わるのかと思われます。

入国審査官(女性)には、まず移民ビザを示してアクティベートのための渡航の旨を伝えたところ、大使館から送られてきたオレンジ色のパッケージを持っているか聞かれたため、手渡しました。

この審査官からの質問は、滞在するホテルの名前と、グアムでの滞在日数の二点のみ。その後マスクを外して顔写真の撮影。

そのあと別の担当者に引き継ぐとのことで内線電話をかけたのち、30秒もしないうちに別の審査官(大きい黒人の男性)が迎えに来て、すぐ脇にある別室に案内。

別室での手続き

別室は、小さなカウンター(別の審査官の男性が、韓国人ファミリーらしき方3人の対応中)と、待つための椅子が並べられているこぢんまりした部屋で、座って待っているように言われて待機。その間に審査官の方はパスポートとオレンジ色のパッケージをカウンターの後ろのほう持って行って諸々の手続きをされていました。

1分程度で名前を呼ばれ、近くまで来るように促され(そこはもう一人の審査官が座っているカウンターを越えた後方の場所だったので念のため侵入してしまって良いのか聞きましたが、足を踏み入れて問題ないとのことでした)、ビザの隣に押されたスタンプを示されて、グリーンカードが届くまでこのスタンプが暫定のビザで一年間有効との説明。

グリーンカードの送付先(オレンジ色のパッケージのおもてに添付されている紙に印字されている)の確認をされて終了。私の家の住所か聞かれたので、これは知り合いの家で、東京に転送してもらえるようになっていると回答しました。

そして、自分で部屋のドアを開けて退出し、普通の入国と同じように到着ロビーに出ました。最初の審査官とのやり取りも含めて、アクティベートの手続きは5分程度でした。

街の子について

まだまだ、シャッターが閉まっている店が多く、街全体が少し廃れている印象を受けました。空港でも、ラウンジを含めて営業している店舗が少なく、帰国時に空港に早く着いた場合に時間を潰せそうな場所が見当たりませんでした。

タクシーの運転手によると、今は日本人よりも韓国人が圧倒的に多いとのことで、実際街や空港で見かけたアジア系の人は、日本人よりも韓国語を話す人が多かった印象です。

マスクは屋内で着用している人も見かけましたが、着用しているのはたぶん日本人か韓国人旅行者のみ。他の方たちの多くはマスク着用は稀。店舗・ホテルなど接客業の人は着用。タクシー運転手(フィリピン系でサンフランシスコ出身の方)も接客中なので止むを得ずしているため、仕事が終わったら即外すと言っていました。

帰国時の注意点について

今回は仕事が繁忙期でしたが移民ビザの期限が迫っていたため、やむをえず土日だけを使って1泊2日で渡航。結果的に無事に日本に戻ってくることができましたが、土日だけの短期渡航だと、今の日本の水際対策では入国拒否にあうリスクがあり、絶対に止めるべきでした。

日本入国のためには72時間以内に受けた、コロナの陰性証明の取得が必須(有効な検査証明が提示できないと日本人でも入国が認められないとされています)。

土曜日の午前中に日本を発って日曜夜に日本に戻ってくるスケジュールだと、グアムで検査証明の取得はどうしてもできないため(結果判明に1日以上時間がかかるところがほとんど、土日は医療機関がほぼ開いていない)、日本を出発する前日の午後に日本国内のクリニックで陰性証明を取りました。

帰国時は、日本到着6時間前までにあらかじめMySOSという政府提供のアプリを通じて陰性証明の画像をアップロードして事前審査を受けることで、日本到着後の検疫手続きがスムーズになるそうですが、土曜日夜に陰性証明をアプリにアップロードしたところ、日本で取得した陰性証明は無効との通知が返ってきました。(画像参照)


大変困ったことになったため、厚労省のHPに「検査証明書の取得が困難かつ真にやむを得ない場合には、出発地の在外公館にご相談ください。」との案内があるため、とりあえず翌日曜日朝に、グアムの日本領事館にホテルの部屋から電話をかけてみたところ、土日は領事館が開いておらず、事故など緊急時の対応用に待機されていた領事館職員ではない別の方が電話に出られ、領事館が開く月曜日にかけ直すようにとの案内されました。

そのあともネットで色々情報を調べたものの、現地では他に相談するべき先も見当たらず、結局は成田で直接交渉するしかないと思い、そのまま帰国便に搭乗(搭乗できたのは幸運でした。ちなみに帰国便もほぼ満席)。

MySOSの登録が完了していないと、ユナイテッド航空はチェックインできない仕になっていましたが、幸いMySOSには、陰性証明の事前提出=「無」とすることもできる選択肢があり、MySOSの登録自体は一応完了できるようなっていました(その代わり日本到着時に有効な陰性証明を紙で提示する必要があり、有効と認められない場合は入国拒否や待機措置などの恐れもある)。

成田到着後は、地上係員から案内があるまで全員が機内で5分程度待機。降機後は、MySOS上で事前に陰性証明の審査が完了していない人用の経路に案内されます。

一人目の受付で、陰性の検査証明の原本を出すように言われ、日本で取得した証明書(土曜日に無効と返されたもの)を素直に出したところ、日付など最低限の箇所を確認された程度で、何も指摘されることなく返却。その後渡航先などを手書きされた小さな紙を渡され、MySOSのアプリを開いたままで次の受付に進むようにとの案内。

また少し歩き、二人目の受付では、MySOSのアプリのバーコードをスキャンされて、青い紙(Quarantineと大きく書かれたもので、入国審査官に見せるようにとの案内)を渡されて、入国審査に進むようにとの案内。

さらに数分歩き、入国審査の手前で、先ほど渡された小さな紙(渡航先などが書かれたもの)を回収され、青いQuarantineと書かれた紙をチェックされ、入国審査に進むように促され、そのまま入国審査を通過(日本国籍なので対人ではなく自動改札みたいなものを使用)
そのまま税関を通過して到着ロビーに到着。意外とスムーズで、降機から20分程度だったと思います。

72時間以内の検査証明の要件については、厚労省のHPを渡航前に熟読していたつもりでしたが、日本で取得したものが無効とされていることは認識していませんでした。帰国後再度HPを確認しても、私の読解力に問題があったかもしれませんがやはりそのような記載は見つけられませんでした。成田での受付では結局不問にされたのか、単純に担当の方が見落とされたのかはわかりかねますが、日本で取得した証明書は、たとえ出国前72時間以内のものであっても有効とみなされないと認識しておいた方がよいと思います。したがって海外に渡航する場合は、現地で検査を受けるために一定以上の日数は滞在する必要がありそうです

グアムでのアクティベートではCOVID-19以降のレポートで、やはり最低2泊の日程で現地にて陰性証明を取得されている方も、何らかトラブルに巻き込まれたという報告をいただくこともありました。今回のKさんのような事例も以前一件報告があり、その時もやはり盲点みたいなもので、空港職員が何人も集まって長時間議論の結果、入国を認められたそうです。現状では解釈も緩和されているのかもしれないですが、Kさんも無事に帰国できて何よりでした。今後グリーンカードを受け取って、いよいよアメリカ生活の幕開けですね!Kさん今回は貴重な体験談をご寄稿いただきありがとうございました。